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病院とクリニックの違いとは? 働く場所で視能訓練士の仕事内容はどう変わる?

2021年1月10日

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この記事をご覧の読者の皆さんは、医療従事者(視能訓練士)ですから「病院」と「クリニック」の違いは十分理解されているはず。ですから、あくまで”おさらい”になってしまいますが、当記事では「病院とクリニックの違い」について解説します。

また、記事後半では「病院とクリニックの仕事内容の違い」についても言及。こちらはいま、転職を悩まれている方の参考になるはずです。勤務経験がないと意外と見えてこないそれぞれの違いを、転職前に抑えておきましょう。

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病床数の違いがポイント

「病院とクリニックの違いはなにか…?」。すでに視能訓練士として働いている皆さんにとっては、既知の内容かと思いますが、その違いのポイントは”病床数”にあります。

厚生労働省の資料「医療施設の類型」によると、病院とは「20床以上の病床を有する(もつ)施設」のことを指し、「クリニックは病床を有さない(もたない)施設または19床以下の病床を有する(もつ)施設」のことを指すと記述されています(医療法にて)。なお、クリニックは「診療所」とも言われますので、双方とも同じ意味を示しています。

そのうえで病院は、複数の診療科を抱えており、一定以上の高度で充実した診療・設備があることも要求されるようです。患者さんが受けられる医療サービスと施設内の設備の違いについて、同資料には以下のように記述されています(原文ママ)。

病院については傷病者に対し真に科学的かつ適正な診療を与えることが出来るものであることとし、構造設備等についても相当程度、充実したものであることを要求している。また、診療所については19床以下の病床を有する診療所について構造設備等に関し病院に比べて厳重な規制をしていない。

クリニック(診療所)は、病床をもたない場合は「無床診療所」、病床をもつ場合は「有床診療所」と呼ばれます。いわゆる「歯医者さん」も診療所(歯科診療所)に分類されます。

病院はさらに細分化される

厚生労働省の資料「医療施設の類型」を読むと、「病院」はさらに細分化されることがわかります。医療法では、病院のうち一定の機能をもつ病院を一般の病院とは異なる要件(人員配置基準・構造設備基準・管理者の責務等)で分類し、要件を満たした場合は名乗ってよいこととしています。

また、「精神病患者」や「結核患者」の違いを受けて、一部の病床に関しては人員配置基準や構造設備基準の点で取扱いを別にしています。以下は病院の分類です。

【病院】

  • 一般病院
  • 特定機能病院(高度医療を提供する病院)
  • 地域医療支援病院(地域医療を担うかかりつけ医・かかりつけ歯科医を支援する病院)
  • 精神病院(精神病床のみもつ病院 / 対象:精神病疾患)
  • 結核病院(結核病床のみもつ病院 / 対象:結核患者)

病院とクリニックの使い分け

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病院とクリニックの違いはわかったところで、患者としてどのように使い分ければよいのでしょうか? 

病院とクリニックの使い分けは、主に重症化の可能性で判断するのが賢明です。例えば、突如として発症し重症化する恐れがある場合は病院への診療が適切な判断でしょう。また、クリニック(診療所)では受けることの難しい「MRI」や「CT」などの高度で精密な検査も病院を受けるべき事案のひとつです。

逆にいうと、上記の病院受診の要件に当てはまらない場合は、まずはクリニック(診療所)の受診をおすすめします。例えば、まだ症状の重くない軽い病気やケガなどのケース。あとは、慢性期疾患と呼ばれる病状が落ち着いてきているが引き続き治療が必要な場合などは、クリニック(診療所)への受診が適切だと考えられます。

推奨される受診の流れ

病院とクリニックの使い分けについての考え方は先ほど述べた通り。つまり、重症化がすぐに進む急性期疾患でない限り、初診はクリニック(診療所)を受けるように心がけましょう。整理すると、診察・治療を必要とする多くの人がスムーズに受診するための流れは以下のようになります

1、まずクリニック(診療所)を受診

最初は近くのかかりつけ医を受診するようにしましょう。可能であれば、そのクリニックで治療が施され、難しいと判断された場合は適した病院へ紹介状が送られます。

2、病院に転院し、精密検査や高度治療を受ける

紹介状が送られた病院で専門的な検査を行い、高度な治療が施されます。

3、クリニックで経過観察やリハビリを行う

病院での高度な治療が不要になったと判断されれば、再度、クリニックや中核病院へ紹介状が送られます。該当のクリニックや中核病院で寛解・完治するまでの経過観察やリハビリを行います。

紹介状の内容が不安ならお医者さんに聞いてみよう

一般的にも用いられる「紹介状」という言葉ですが、正式には「診療情報提供書」と呼ばれます(以下、紹介状という)。

もし、かかりつけのクリニックで検査や治療が難しいと判断された多くの場合、この紹介状が書かれるのですが、一体どのような情報が記入されているのか気になる方もいらっしゃるでしょう。患者さんの側からは、中身を確認することができませんので、不安もお有りかと思います。

紹介状の内容ですが、通常は「患者さんの氏名や住所」「病名や症状」「検査結果や画像所見」「投薬内容」など現状で判明している情報が記入されます。このように多くの患者さんにとっては気にならない内容かと思いますが、もし内容が細かく知りたい方は直接お医者さんに質問されるのがよいでしょう。

例外のケースもあるかもしれませんが、基本的には質問すればオープンに回答してくれると思いますよ。

紹介状がないと特別料金がかかる

病院とクリニックの使い分けで1点、必ず抑えておきたいのが「特別料金」の存在です。先ほど、紹介状について触れましたが、「政府広報オンライン」のページに記載されているように、”紹介状なしで大病院を受診した場合”、初診では5,000円(歯科は3,000円)以上、再診では2,500円(歯科は1,500円)以上の特別料金がかかってしまいます。

詳しくは「政府広報オンライン」のページをご覧いただければと思いますが、特別料金が設けられている理由は、大病院への患者の集中を避け医療スタッフの負担を減らすためです。このような事情を理解したうえで、基本的には初診は中小病院またはクリニックへ向かうようにしてください。

※ 特別料金の制度:平成27年(2015年)5月に成立した医療保険制度改革法より

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病院とクリニックの”仕事内容”の違い

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次に、病院とクリニックの仕事内容の違いについて解説します。これは、これから転職を試みる皆さんの気づきとなる内容かと思います。

それぞれ、「病院にしか勤めたことがない人」「クリニックにしか勤めたことがない人」には、双方の違いが分かりづらかったりするものです。どのような違いがあるのでしょうか。

病院の特徴 その1. 「勤務は平日のみ」

病院で働く視能訓練士の特徴は、基本的に勤務は平日のみであるということです。想像に難くないですが、看護師等の視能訓練士以外の職種には「夜勤」や「呼出当番」がありますが、視能訓練士にはありません。

そのため、病院での視能訓練士の勤務は、基本的に平日の日中のみの勤務となります。総合病院の場合は「土曜診療」もありますが、シフト制のため土日は比較的ゆっくりできます。

プライベートを大事にされたい方やご家庭をお持ちの方には、週末に休めるのでメリットが大きいでしょう。

病院の特徴 その2. 「貴重な症例に関われる」

病院の中でも特に「大学病院」に勤務する場合、クリニック(診療所)では携われない貴重な症例に関わることができます。視能訓練士としてさまざまな症例に出会えるのは、スキルアップという点であなたにプラスに働くことでしょう。

また、学会発表のために症例を資料にまとめる機会も考えられます。患者に行なった検査や訓練について、医師とは違う角度から症例をまとめることで、将来的に研究を行うキャリアにも繋がっていくでしょう。

病院の特徴 その3. 「常勤・非常勤職員ともに募集あり」

視能訓練士の病院の勤務形態には、基本的に「常勤職員」「非常勤職員」の2つの募集があります。

後ほどご紹介しますが、「常勤職員」と「パート(アルバイト)」が主のクリニックとは違い、病院では契約期間を区切って勤務するというかたちを選ぶこともできます。

クリニックの特徴 その1. 「勤務時間が柔軟」

クリニック(診療所)では診療時間が午前と夕方の二部にわかれている場合が多いため、間の時間で一時帰宅することもできます(できない勤務先もありますが)。

一般的な会社員だとこのようなまとまった自由時間は取れませんが、クリニックに勤める視能訓練士なら、まとまった時間で家事や勉強をすることも可能でしょう。

求人によって、「午前のみ勤務」「夕方のみ勤務」など条件が異なりますので、自身の生活スタイルにあったクリニックを選ぶようにしてください。

クリニックの特徴 その2. 「広範囲のスキルが身につく」

クリニック(診療所)は病院と違い、視能訓練士の人数が少数であることが多いです。「医師1名」「看護師数名」「視能訓練士1名」というような職場もよく見られます。そのため、大学病院などの大規模医療施設に勤務する視能訓練士とは異なり、クリニックでは広範囲にわたってスキルを身につけることができるでしょう。

病院では、一つひとつしっかりと研修を行なって業務を進めるイメージですが、クリニックではそもそも人手が足りないので、実践を通じて経験を積んでいく風潮があるようです。日々、自己研鑽に励み、研修や勉強会に参加できていれば理想ですが、”前向きに挑戦してみる”姿勢が重要だといえます。

そのほか、病院と比べてより親身に距離感の近い患者さんとのコミュニケーションを必要とされるため、ある種の接客スキルや患者さんの本意を汲み取るコミュニケーションスキルが問われる職場でしょう。

クリニックの特徴 その3. 「常勤職員とパートの二種類」

クリニック(診療所)の勤務形態は、基本的に常勤職員とパート(アルバイト)の二種類が多く見られます。

病院のような「非常勤職員」の形態は用意されていないケースが多いです。また、視能訓練士が行う検査業務は、看護師でも行うことが可能なため、”視能訓練士の採用自体をしていない”クリニックも存在します。

ぜひ、生の声を聞いてみよう

病院またはクリニック(診療所)のどちらかでしか勤務経験がない方向けに、記事後半ではそれぞれの仕事内容の特徴を解説しました。一人ひとりにフィットする職場を選ぶことが、なにより仕事の満足感・充実感につながるポイントだと思いますので、記事を参考に次なる転職先を検討されてみてください。

また、一番の参考になるのは、いま病院やクリニックで実際に働いている視能訓練士の生の声です。もし知り合いに勤務している人がいるなら、「病院の仕事はどんな感じ?」「クリニックの仕事はどんな感じ?」とお茶しながら聞いてみるのがよいでしょう。

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